Googleストリートビューの削除申請が通った

http://d.hatena.ne.jp/sakoto00/20080813 の続きです。
Googleストリートビューで自分の住むアパートの画像を削除申請しました。ほどなくして削除が行なわれました。

集合住宅の画像を削除する権利が誰にあるのか、というのは難しい問題です。所有者なのか、住人の合意が必要なのか、一人でも申請すれば通るのか。その本人確認はどうするのか――。これは集合住宅の外観は「公共」なのか、公共であれば全世界に検索・機械処理可能な形で公開されても問題ないのかを意思統一しなくては、答えがでません。

この過渡期の状況で「本人確認不要、申請があれば原則削除」というGoogleの方針はGoogleにとって適切なように思います。迅速に削除することにより、プライバシー論者が騒ぐことは難しくなるでしょう。

気をつけてほしいのは、報告による削除ではストリートビューのリスクを一部回避したに過ぎないことです。前回のエントリに書いたように、winnyなどで流出した個人情報(住所)を総当り的にストリートビューに入力して、資産情報などを紐付けることは防げません。悪質なセールス業者が利用することはもとより、「スピード違反したやつの家を全部晒そう」というサイトの登場を防ぐこともできません。ネットを利用しない人を含めて、ほとんどの人にとってストリートビューはリスクです。