カセグレンアンテナ(図 e)

 複反射鏡アンテナのひとつで、副反射鏡に双曲面を用いたアンテナです。
 反射型アンテナであるパラボラアンテナの改良版と云えます。
 高帯域で利得が高い、パラボラアンテナよりも伝送損失が少ない、一次放射器に直接入射するノイズが少ない開口面での電力分布の均一化を行い、開口効率を80%程度まで上昇できるといった特徴があります。
 副反射鏡を調整することで開口面照度分布を調整することができます。スピルオーバーの低下やサイドローブレベルの低下などを信号にあわせて調整できるため、鏡面の動かしづらい大型反射型アンテナでは非常に有効に制御ができます。
 その特性を活かし、電波天文、衛星通信、レーダーなどに用いられます。特に大口径パラボラアンテナにカセグレイン形式がよく用いられます。