マイクロストリップアンテナ(図 c)

 接地板、誘電体板、アンテナ導体からなるアンテナです。
 溶接石英、アルミナセラミックス、プラスチックなどからなる誘電体板の下部一面に金属(接地板)を張ります。上部に周囲長1λの金属ストリップを張り付けます。金属ストリップへは誘電体に穴をあけたり、端から給電します。
 利得や指向性はアンテナ導体の形状に依存します。周囲長さ1λの円形にした場合、1波長ループアンテナとほぼ同じ特性を持ちます。マイクロストリップアンテナにおいて受信は周辺部を流れる電流に依るためです。
 構造によってプリントアンテナ、マイクロパッチアンテナとも呼ばれることがあります。
 小型、軽量、構造が簡単、量産が可能でマイクロ波、ミリ波集積回路への応用に適するといった特徴があります。
 衛星放送受信用平面アンテナや、フェーズドアレーアンテナの素子として利用されます。